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-株式会社ゼネット技術ブログ-

「文系のための統計超入門セミナー」に参加してみた

こんにちは。株式会社ゼネットの上田です。

先日、「文系のための統計超入門セミナー」に参加してきました。

本記事は、当該セミナーのレポートです。

 

1.はじめに

 今回、「文系のための統計超入門セミナー」に参加した動機は、私自身が大学でデータ分析について学んでいたため、内容に興味がわいたことです。

 同じような背景を持つ人や、データ分析に興味がある方は、ご一読いただければ幸いです。

 

2.本題

導入

セミナー内では、統計学・データ分析手法の概要や、実際の分析の大まかな流れについて、具体例とともに学ぶことができました。その中でも、特に「分解」を用いた問題解決のための思考法についてのお話が印象に残りました。

 

「分解」を用いた問題解決のための思考法とは

 この考え方は、問題を分解することによって問題の本質を捉えるきっかけを作ることを目指しています。

 

 例えば、あなたがカレーを作ったとして、それがあまり美味しくなかったとします。その時、その味の原因をどのように探るでしょうか。多くの場合、「野菜やお肉が良くなかったかもしれない」「煮込む時間が足りなかったかもしれない」「野菜を大きく切りすぎたかもしれない」等、材料や工程を細分化していくことで、原因の究明を図るのではないしょうか。

 「分解」を用いた問題解決のための思考法は、まさにこのような「細分化」の思考プロセスを用いることで、問題解決のためのアプローチを図るものです。

 

データ分析への応用

 それでは、このような考え方を、どのようにデータ分析に応用できるでしょうか。

試しに、家賃の例で考えてみましょう。

 

 家賃が決まる要因として、ここでは私なりに「住みやすさ」が関係すると仮定します。みんなが住みやすいと感じる家は、その分需要があり、家賃も高くなりそうですよね。では、「住みやすさ」とは何でしょうか。例えばそれは、「家の広さ」「治安の良さ」「交通の便の良さ」等に起因します。他の要因も考えられますが、いったんこのあたりにとどめます。ここで、さらに「治安の良さ」に焦点を当ててみると、それは「犯罪発生率」などと読み替えることができ、それは「犯罪件数」「人口」「単位人口」等に分解できます。(※1)

 このように分解すると、「家賃」という変数を分析するにあたって、原因として「犯罪発生率」が関わってきそうだということ、また、「犯罪発生率」を導くために「犯罪件数」「人口」のデータが必要になりそうだということがわかってきます。

 

 以上のように、問題を分解する思考法を用いることで、ある変数説明する要因は何か、分析にあたり必要になるデータは何か、ということが明確になってきます。

 

3.所感

 いかがでしたか。

 私個人の感想として、こういった考え方は、データ分析にはもちろん、日常的な課題解決にも有効だと感じました。

 

 例えば、仕事が納期に間に合わなそうな状況を考えてみましょう。

 その際、仕事のなかのどの工程に時間がかかりそうなのかをまず考えると思います。そして、その工程の時間短縮のための方策として、「人員の増加」や「作業の効率化」が考えられます。さらに、「作業の効率化」は、「機材の性能の向上」や「労働環境の改善」によって図れるかもしれません。

 このように、日常的な問題での応用も考えられると思います。

 

 以上のように、「分解する」という考え方は、問題解決のために汎用的に使える考え方であると感じました。覚えておくと、何か困難を前にしたとき、役に立つと思います。

 

長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

データ分析に取り組む方や、問題に直面している方の参考になれば幸いです。

 

4.参考

勉強会を開催していただいた「和から株式会社」様

wakara.co.jp

(※1:犯罪件数=犯罪件数÷人口×単位人口)

hintguide.kodomo-anzen.org