はじめに
初めまして。株式会社ゼネットの新入社員として四月から新社会人スタートし、今現在Java言語を扱った研修を受けているITエンジニア初心者です。
この記事は、エンジニアの方でデザインを学んだことがない人、デザイン書を読んだことがない人などに向けて、この本を読むきっかけになればと思い書きました。
私自身もエンジニアの身でありながら、このデザイン書は面白い内容が多くとても読みやすいと感じたので、この本の魅力を少しでも多くの人に知ってほしいです。
機能面などではなく、デザインの中の「伝わりやすさ」だったり「見やすさ」の技術を高めたいと思っている方に、この記事を読んだことでその技術を高めるツールを知るきっかけになってくれればと思います。
この本をオススメする理由
Webページを作ってみたいけどデザインについて全く知識がない人、短期間で自分の作るページを見栄えのいいデザインにできる基礎的な技術を知りたい、そんな人には是非この本を読んでほしいです。
エンジニアの仕事でもコードを書いたり、資料を作ったり、Webページなどを作り出す上で「伝わりやすさ」や「見やすさ」というデザイン要素は大事になってくると思います。
この本を読むことでデザインの効果に気付くことができ、その効果を意識しながらページや文面を見ることができるようになると思います。
そして、最終的には自分の技術として効果を発揮できるようになります。
読んだ感想
実際にこの本の中にもデザイン効果が散りばめられていたり実践問題もあるので、読みながらスキルを実践できたり、デザインの効果に気付く練習にもなると思います。
文脈は英語を直訳したような日本語のところもあるので理解するのに少し時間がかかる場面もあるかもしれませんが、エンジニアの方でも読みやすいです。学びながら問題を通して実践もできるので、非常に効率良く学べるデザイン書であると私は感じました。
印象に残ったこと2選
ここからはエンジニアの私がこの本を読んだ中で特に印象に残ったことを2つほどご紹介したいと思います。
共通する4つの基本原則
一つ目は、ある程度良くデザインされているものには共通して4つの基本原則が織り込まれているということです。以下がその4つの基本原則と効果です。
・コントラスト・・・読書の目を引き込む、ページに面白みを出す、情報の組織化(情報の流れや組み立てが読者に一瞬でわかるように)
・反復・・・読者の視線をコントロールする、情報の組織化
・整列・・・グループ化する、視覚的つながり、一体性を持たせる
・近接・・・関係を示す、情報伝達の速度を飛躍的に向上させる
この4つはWebページではもちろん、ソースコードを作る際も似たような処理を近接(近い距離に置くこと)させることで後からシステムを触る人がわかりやすかったり、インデントを揃えるなどの整列をさせることで誰が見ても見やすいコードにできるなど文字がかかわる場面では共通して大事な要素であると感じました。
これらの基本原則を駆使すれば、後にコードをメンテナンスする人やテストする人などに伝わりやすいものを作れる一つ上のレベルのエンジニアになれると思います。
英語と日本語でのデザインの違い
二つ目は、英語と日本語ではデザインの特徴に違いがあるということです。
具体的な違いとしては、英語は縦に読めないが、日本語は縦にも読めるということ。
他にも行間を英語よりも日本語の方が広くとる必要があるなどがあります。PCが普及した現在、デザインする際に使用するソフトは英語圏で開発されたものがほとんどです。それらの行間は英語を基準としているため日本語には狭くなる場合があります。
エンジニアは日本語と同じくらいに英語も使うと思うので、この違いは知っておいて損はないと思いました。
最後に
この本を読んでデザインの効果がこんなにも大きいものなのだと衝撃を受けました。
エンジニアはWebページを作るのに普段たくさんの文字を扱い、たくさんの資料などを目にすると思います。このデザイン書を読むことで、自分で作った成果物を相手へ伝わりやすいものへと自然に変えることができ、後の作業がよりスムーズなると思います。
技術的な面とは違った角度からエンジニアとしてのスキルを上げてくれる面白い一冊になると思うので、エンジニアにも役に立つ一冊であると思いました。
興味が湧いた方は是非一度読んでみてください。
ノンデザイナーズ・デザインブック[第4版]
マイナビ出版 刊
著者:Robin Williams
翻訳:吉川典秀